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『 03.蘭 × 第三部 』≪≪    ≫≫『 05.桜 × 完結後 』
   
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「お疲れ様」
 綾子は庭先で枯れた朝顔に話しかけていた。
 最後に花が咲いていた場所に種が出来ているのに気付いて、手に取る。
 憑依を解いてやった女性が、育てていたものをわけてくれたのが夏の初め。
 大した世話もしていないのに立派に咲いてくれた。
 真っ白な、花だった。
 手に取った種をそのまま直接地面に埋める。
 手入れなどしなくとも、きっと見事な花をつけるだろう。
 そんな予感がした。
 来年、この花が咲く頃、自分は一体どこにいて何をしているだろうか。
(景虎………)
 あまりにも色々なことがありすぎて、今は何をどう考えていいかもわからない。
 絶対に変わらないと思っていた絆はもう、失われてしまったのだろうか。
 確かめなくてはいけない。
(明日、出発しよう)
 綾子は心を決めた。
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