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『 22.祭 』≪≪    ≫≫『 26.地図のうえで 』
   
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「もうひとりオレがいればいいのに」
 明日の作戦にそなえて朝から働き通しの高耶がそう漏らすと、隣にいた潮が笑った。
「仰木高耶影武者計画?すげーたのしそー」
「どっちかっていうと分身術開発計画だな」
 仕事を任せるのなら自分と同等の能力を持っていなければ意味が無い。
「中川なら分身薬とか平気で作りそうだなー」
「古武術の技の中に分身術はないのか」
「んなもんあるかっ!……いや、待てよ。確か岩田が秘伝書があるとかないとか……」
 そんな軽口を叩いていると。
「よしてください」
 移送用の書類を渡しに来た直江がそう言った。
 何のことかと眼で問うと、
「ふたり同時に相手なんて出来ませんよ」
とだけ言い残して去っていく。
「どういう意味だ?」
 他意無く訊いてくる潮を、高耶は無言でやり過ごした。
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