ヒトの身体には、いくつもの渦がある。
ひとつめは指先に。
ふたつめは頭に。
では、みっつめは
───?
「みっつめは?」
耳に触れられてくすぐったそうな顔をする。
「耳ん中?」
「蝸牛もうずまき状ですが、それ以外で」
「……ヒント」
「ここと、ここと」
「
────ッ……」
「それから、ここと、ここ」
その全てにある、オウギタカヤという名の二重螺旋。
「この中にも」
気がつくと、高耶の身体がぴったりとくっついている。
「聞いてます?」
「……どうでもいい」
あからさまな催促の手管に、直江自身も
DNAの話なんてどうでもよくなってしまった。
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