「さあ、起きてください」
いつの間に眠ってしまったのか。
「ん……もう少し……」
目覚めは悪いほうじゃないはずなのに、蠱毒薬を飲みすぎたせいか頭がぼんやりと重い。
「急いで戻ったほうがいいんじゃないんですか」
枕元の携帯電話で時間を確認すると、思った以上に遅い時間だった。
「どうせもう大騒ぎになってる」
「ええ、先ほどから携帯がなりっぱなしです」
ディスプレイには半端ない着信件数が表示されている。
ため息が漏れた。
「なんて言い訳すりゃいいんだ」
「自業自得です」
その他人事みたいな態度に、思わずむっとする。
「昨日のうちに帰るつもりだったのに。お前がしつこいからだろ」
「だから、すんなりとは帰れないと言ったでしょう?」
「帰れない、じゃない。帰らない、だろ。責任が他にある様に言うな」
「言い方を変えたところで同じですよ。結果はどうせ変わりません」
語調を強める高耶に対して、男は楽しむように言葉を紡ぐ。
そりゃあそうだろう。
昨晩、あれだけ思うようにしたのだから、きっと気分も晴れやかだろう。
言い敗かす気が失せて、高耶は拗ねたように唇を尖らせた。
いつの間に眠ってしまったのか。
「ん……もう少し……」
目覚めは悪いほうじゃないはずなのに、蠱毒薬を飲みすぎたせいか頭がぼんやりと重い。
「急いで戻ったほうがいいんじゃないんですか」
枕元の携帯電話で時間を確認すると、思った以上に遅い時間だった。
「どうせもう大騒ぎになってる」
「ええ、先ほどから携帯がなりっぱなしです」
ディスプレイには半端ない着信件数が表示されている。
ため息が漏れた。
「なんて言い訳すりゃいいんだ」
「自業自得です」
その他人事みたいな態度に、思わずむっとする。
「昨日のうちに帰るつもりだったのに。お前がしつこいからだろ」
「だから、すんなりとは帰れないと言ったでしょう?」
「帰れない、じゃない。帰らない、だろ。責任が他にある様に言うな」
「言い方を変えたところで同じですよ。結果はどうせ変わりません」
語調を強める高耶に対して、男は楽しむように言葉を紡ぐ。
そりゃあそうだろう。
昨晩、あれだけ思うようにしたのだから、きっと気分も晴れやかだろう。
言い敗かす気が失せて、高耶は拗ねたように唇を尖らせた。
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